才能教育研究会ピアノ科




コラム : 日本のお母さん達! 気を付けましょう!
投稿者: river 投稿日時: 2011-1-18 3:27:40 (907 ヒット)




世界中どこの国の両親も自分の子どもを、自分の愛玩物だなどとは考えていないでしょう。 誰でも愛情を注いで育て、一人前の人として大人になり立派に独立してほしいと願っているはずです。

 でも日本の親、特に母親は子ども可愛さに生活の中の諸事万端、世話をやきすぎ干渉しすぎるため、一人前の大人になれないような育て方をしているのではないでしょうか。

 日本の親は学校が大切で学校の勉強さえしっかりやって、良い成績をとってくれればもうニコニコで、可愛い息子(母親は特に息子が可愛い!)のためになら何でもしてあげてしまうのです。それですから子どもは自分で何をするか、どうするか考える暇もなく自分で何事も判断するチャンスに恵まれないのです。

 自分で何をどうするか、自分で決める練習は子どもの時からやらなければいけないのです。何もかも甘い母親が決めてやってくれてしまっては、物事を自分で決める事も出来ずしてもらうばかりで、人に何かをしてあげる人間になれないのです。

 こうやって日本の子ども達(特に男の子)は、勉強だけは出来るが心が何も育っていない状態で大人になってしまいます。人間としては障害者です。可哀想にそれは子どもが悪いのではなく、まわりの大人達が悪いのです。

 ピアノの弾き方だけでなく、何を育てるにも最初が大切です。 そして同じように頭の知識ではなく、体に覚えてもらう事を目指さなければいけません。体に覚えてもらうには同じことの繰り返しが必要です。


私の所へピアノのレッスンに通ってくるアメリカ人の親子(子どもは2人)がいます。なかなか見事な躾をしています。

 例えば、レストランに食事に行った時、小2の女の子と小4の男の子は自分たちでメニューを見て自分で食べる物を決めています。母親は指図をしません。メニューの中に分からないものがあると、ウェイターさんでもウェイトレスさんでも呼んで質問しています。例えば「ステーキのメニューが2つあるけど、1つは値段が高いもうひとつは安い、どうして?」そうすると、聞かれたウェイトレスさんも真面目に説明しています。そして自分でどちらかに決めて注文します。

母親は普段の生活の中で食事のマナーを教えてあるので、外に出たとき何も干渉しないで自分で決める練習をさせているのです。

 又、レッスンは遠くから松本へ来るので必ず1〜2泊しますから、3人分のスーツケースがあります。 それを男の子は小4の頃から必ず一人で運んでいます。重い物を持つのは男の仕事だから小さい時から練習させて体に覚えさせているのです。

 私がアメリカへ飛行機で旅行する時、スーツケースの荷物受取場で荷物が重くて取るのに困っていると、アメリカ人は若くても年をとった人でも必ず自然にすっと手を出して助けてくれます。 周りにいる人が日本人だけの時は誰も助けてくれません。ホテルでエレベーターに乗ってもアメリカは、ほとんど女性を先に通してくれるのも見事です。大人になってから知識として知っていても体が覚えていないものは出来ないのです。

 日本のお母さん達、本当に自分の子どもが可愛かったら、心を鬼にしても何でも自分で決められ重い物を持ってくれるやさしい思いやりのある心を持った強い子ども(男性)に育てるべきです。今の子ども達がどう育つかで日本の国の、又、世界の将来が決まるのですから。    【K】(1997.9.8.掲載)

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