才能教育研究会ピアノ科




コラム : 考え方のちがい 〜 Everybody’s thinking is Unique! 〜
投稿者: river 投稿日時: 2004-7-18 2:04:53 (1207 ヒット)


 私が小学校の頃(昭和8、9年)から夏休みになると学校の『夏休み宿題帳』がありました。いったい誰が、あんな面白くないものを考え出したのでしょう。あれを、真面目に一枚ずつやってもそんなにお利口になるとはとても考えられません。それよりか宮澤賢治の童話とか、マーガレット・ミッチェルの『風と共に去りぬ』とか、何でもいいのです良い本を2〜3冊読む。今だったら芸術のセンスの高いビデオ映画を見るなど、その方がずっと勉強になると思うのですが‥‥。

 私の学校は小学校から中学へと続いていましたので何かのんびりした感じでした。そして夏休みはちょうど2ヶ月ありました。今、私の住んでいる長野県の松本市は、何とたったの20日間だけが夏休みです。ひどいちがいですね。
 多分、小学校5年生の頃でした。夏休みは私が病弱のため軽井沢で過ごすことになっていました。毎日外に出て走り回り、健康的に過ごす事が私にとっての課題だったので、その夏、私は自分の判断で思い切って勉強道具を東京に残し、軽井沢の家には持って行きませんでした。楽しく過ごしたかったのです。それでも、それについて多少悪い事をしているような後ろめたい気がしていました。ところがある日、いつも私の家に遊びに来られる二〜三軒上の家の旧制高校生のMさん(後に文部大臣になられた)が「宿題も勉強道具も、東京へ置いて来てしまった」と話すと「えらい!」と言って下さったのです。私は「なぜ?」と聞くだけのアクティブな子ではなかったので内心ビックリしながら又、片方で私の考え方はやっぱり正しいのかな? と思った事を覚えています。それで、いつもああいうもの(夏休み宿題帳)はお休みが始まった日にまとめて全部やってしまいました。それが一番いい方法だと私は考えたからです。

 ところが代が変わって、私の子供達になってみると、上の子は私の考えに何の抵抗もしなかったのですが、下の娘は夏休みになって私が「まとめて全部やってしまいなさい」と言うと「それは駄目! 先生が必ず一日一枚ずつやりなさいとおっしゃったから、私は一枚ずつやります」と宣言します。「先生が『夏休みは規則正しく生活しなさい』そして『一日の計画表をつくりましょう』とおっしゃったから作ったけど、朝は7時に起きる、朝御飯は8時にしてよ」と言ってきます。先生が一般論で指導なさっている事も、娘が宿題を一生懸命やろうとしている事も充分私には理解できます。

ところが私の性格はそこで黙っていられないので「冗談じゃない! せっかくのお休みに何でそんなに早く起きるの? 私の仕事は夜遅くまでかかるし、その後家の仕事をするから寝るのは夜中の1時か2時よ。もっと遅い時だってあるのに、普通のお家みたいな訳にはいかないの」と言ってしまいます。すると「だって朝御飯は10時なんて書けない」と言って情けない顔をします。「それなら嘘をつけばいいの。だいたいママはその計画表なるものが嫌いよ。出来ない計画なんて立てるものじゃない。計画倒れの練習をしているみたいよ!」と、ほとんど娘を相手にではなく、世間の常識を相手に怒ってしまいます。

 それにしても、一つの物事に関する考え方というものは人それぞれの立場で違うものですね。そんな事は分かっているつもりだったのに、私は自分の子供を通してしみじみそれを感じ学びました。決して親の考えがいつも正しい訳ではない。ゴールは同じでも全然別の方面から考える考え方もあると言うことを!
 どうぞピアノ科のお父さん、お母さん、人はそれぞれ自分の感性を通して物事を考え、行動しようとします。親といえども自分の考えがすべてではない事を知って、子供達の考え方にも耳を傾けて下さい!【K】(1991.8.24.掲載)

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